tomohxxの日記

麻雀プログラミング

麻雀AI

麻雀AI開発DL編(6)

はじめに これまでmjai環境で自作のAIの評価を行ってきました。以前も言及しましたが、この評価方法ではAIの強さを(mjaiを知らない)第三者に説明しにくいという問題があります。そこで開発を次の段階に進める前に天鳳自動打ちによってAIの評価を行うことにし…

麻雀AI開発DL編(5)

はじめに 再び麻雀AIの評価を行います。これまでに私の開発したAI(以下、自AI)の一局戦vs Manueと東風戦vs Akochanによる評価を行ってきました。一局戦vs Manueでは平均順位においてManueよりも強いことを示せましたが、東風戦vs AkochanではAkochanの平均順…

麻雀AI開発DL編(4)

はじめに 今回も引き続き麻雀AIの評価を行います。前回まででManue相手には勝ち越せることが明らかになっているので、今回は別のAI Akochanを対戦相手に選びました。github.comAkochanはManueと同じくMjaiクライアントの一つですが、おそらく最強のMjaiクラ…

麻雀AI開発DL編(3)

はじめに 前回記事で課題としていた押し引き判断と降り手順が改善しました。原因はプログラムのバグで、安牌を正しく認識できていませんでした。これは致命的なミスですね。というわけでバグを修正したプログラムで前回と同様に対Manue一局戦1000試合による…

麻雀AI開発DL編(2)

今回は麻雀AI開発の進捗について書きます。前回の記事で書いた課題は以下の2つです。 鳴き判断モデルの取り込む 放銃率を下げる 1つ目は解決できたのですが、今は2つ目で苦戦している状況です。詳細な説明の前に、まずは最新のモデルを使ったManueとの対戦成…

麻雀AI開発DL編(1)

はじめに 以前の記事でディープラーニングを使った麻雀AIを開発すると書きました。今回はその途中結果についての記事です。 なぜディープラーニングを使うのか なぜディープラーニングを使うのか念のため振り返っておくと、それは押し引きを明示的に作りこむ…

麻雀AI開発(6) 天鳳自動打ちの結果

はじめに 今回は天鳳自動打ちの結果を報告します。前回記事はこちら。 tomohxx.hatenablog.com 結果 参加した卓 四般東喰赤 対戦数 182 ID Oct2320 牌譜の公開 Dropbox - 天鳳自動打ちログ.txt - Simplify your life 通算成績 感想 一言で言うと弱いですね。…

麻雀AI開発(5) 天鳳自動打ち

はじめに 前回の記事で麻雀AI開発は一時撤退することになりました。 tomohxx.hatenablog.comしかし、いまだに開発したAIの実力がよくわからないという課題が残っています。mjai-manueより強いということは明らかなものの、その説明が通用するのは麻雀AI開発…

麻雀AI開発(4) 計画変更

麻雀AI開発の4回目です。前回記事はこちら。 tomohxx.hatenablog.comこの記事の中で東風戦の攻略には苦労しないだろうと考えていたのですが、実際やってみるとそうではないことがわかりました。その理由として、まず、東風戦の成績を収束させるには一局戦以…

麻雀AI開発(3) 打牌選択モデル

麻雀AI開発の3回目です。前回記事から麻雀AIをアップデートしたのですが、変えたのは打牌選択モデルです。前回記事はこちら。 tomohxx.hatenablog.com今までは他家の攻撃があった場合の行動をルールベースで決めていました。例えば、立直者が一人かつ自分が…

麻雀AI開発(2) 一局戦攻略

はじめに この記事は一応以前の記事の続きですが、たぶん以前のものは自分にしかわからないと思うのでここで改めて経緯から説明します。 tomohxx.hatenablog.com 麻雀AIの開発の過程 これまでに開発したものは以下のものになります(2020/04頃まで)。 向聴数…

天鳳牌譜解析(6) 期待最終順位

はじめに 今回は天鳳の牌譜を使用して期待最終順位を計算します。期待最終順位とは、一局の開始時点の得点などを基に予測されるゲーム終了時点の順位のことです。似たような概念が複数の麻雀AIで採用されています。 麻雀AI 開発者 関連する論文 爆打 水上氏 …

Suphx論文を読んだ感想など

はじめに 先日、Microsoftが開発した麻雀AI「Suphx」の論文が公開されました。天鳳で最高十段に到達したという強さが麻雀以外のコミュニティでも話題となりました。その強さゆえ麻雀研究界隈に与える影響は大きいと思われます。今後、Microsoftが囲碁でのAlp…

麻雀AI開発(1)

はじめに 今回から何回かに渡って自作麻雀AIについて書きます。最初に開発に至るまでの経緯を述べます。これまでにシャンテン数計算アルゴリズムと有効牌・不要牌計算アルゴリズムを開発してきました。そして最近、悲願であった一人麻雀における和了確率を計…